Pigpen CipherLab

ピッグペン暗号を可視化した学習ツール

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換字表(アルファベットとグリフの対応表)

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座学:ピッグペン暗号を学ぼう

学習1:ピッグペン暗号の概要

ピッグペン暗号(Pigpen Cipher)は、18世紀の秘密結社フリーメイソンが使用したとされる古典的な暗号方式です。

  • 図形ベースの換字式暗号:各アルファベットを特定の図形に置き換える
  • 3×3グリッドとX型グリッド:26文字を2つのグリッドに配置
  • 豚小屋暗号:グリッドの形が豚小屋に似ていることから命名
  • 現在の用途:遊びや教育、パズルなどで活用されている

この暗号の特徴は、文字の形を図形化することで、一見すると意味不明な記号の羅列に見えることです。

学習2:換字表の読み方

ピッグペン暗号では、以下のような換字表を使用してアルファベットを図形に変換します:

換字表

📖 換字表の詳しい読み方

1. 基本的な仕組み

換字表1の場合、アルファベット26文字を2つのグリッドに配置し、各文字をその位置の「囲み」で表現します:

  • 3×3グリッド(井桁):A〜Rの18文字を配置
  • X字グリッド:S〜Zの8文字を配置
2. 3×3グリッドの読み方(A〜R)

各マス目の位置によって、そのマスを囲む「壁」の形が決まります:

  • 左上(A):右と下に壁 → ┘ の形
  • 中央上(B):左右と下に壁 → ⊔ の形
  • 右上(C):左と下に壁 → └ の形
  • 左中(D):上下と右に壁 → コ の形
  • 中央(E):四方に壁 → □ の形
  • 右中(F):上下と左に壁 → の形
  • 左下(G):上と右に壁 → ┐ の形
  • 中央下(H):左右と上に壁 → ⊓ の形
  • 右下(I):左と上に壁 → ┌ の形

J〜Rは、A〜Iと同じ形にドット(・)を追加したものです。

3. X字グリッドの読み方(S〜Z)

X字の4つの区画と、その延長線上の位置を使用します:

  • 左上区画(S):∨ の形
  • 右上区画(T):> の形
  • 左下区画(U):< の形
  • 右下区画(V):∧ の形

W〜Zは、S〜Vと同じ形にドット(・)を追加したものです。

4. 実際の使用例

たとえば「HELLO」を暗号化すると:

  • H → ⊓(中央下のグリッド形状)
  • E → □(中央のグリッド形状)
  • L → └・(右上のグリッド形状+ドット)
  • L → └・(同上)
  • O・(右中のグリッド形状+ドット)

💡 覚えるコツ:

  • グリッドの位置と壁の関係を視覚的に理解する
  • ドットなし(A〜I、S〜V)とドットあり(J〜R、W〜Z)の規則性を把握
  • 実際に紙に書いて練習すると覚えやすい

学習3:暗号解読のTIPS

ピッグペン暗号を効率的に解読するための重要なポイント:

🔑 最重要:ピッグペン暗号は単一換字式暗号の一種

ピッグペン暗号の解読は2段階のプロセスです:

  1. グリフ → アルファベット変換:各グリフ(図形)がどのアルファベットに対応するかを特定
  2. 単一換字式暗号の解読法を適用:通常の暗号解読テクニックをそのまま使用

つまり、グリフをアルファベットに置き換えてしまえば、あとは通常の単一換字式暗号として解読できます!

🔍 頻度分析を活用する

  • E, T, A, O, I, N:英語でよく使われる文字(頻度順)
  • 頻出グリフ = 頻出文字:もっとも多く登場するグリフは「E」の可能性が高い
  • 短い単語:「THE」「AND」「OF」などを探す
  • 1文字の単語:「A」「I」の可能性が高い

📝 パターンを見つける

  • 同じグリフの繰り返し:同じグリフが繰り返し出現する場合、頻出文字の可能性
  • 単語の境界:スペースがある場合は単語の区切りを活用
  • 文章の構造:英語の一般的な単語パターンを考慮
  • 二重文字:「LL」「EE」「SS」などの二重文字パターンを探す

🎯 具体的な解読手順

  1. グリフの種類を数える:暗号文に何種類のグリフが使われているか確認
  2. 頻度分析:各グリフの出現回数をカウント
  3. 仮説設定:もっとも頻出するグリフを「E」と仮定
  4. 単語推測:短い単語(THE, AND, OF)から推測を始める
  5. 置換表作成:判明したグリフ→文字の対応を記録
  6. 検証・修正:矛盾があれば仮説を修正

📊 英語の文字頻度(参考)

  • 高頻度:E (12.7%), T (9.1%), A (8.2%), O (7.5%), I (7.0%), N (6.7%)
  • 中頻度:S (6.3%), H (6.1%), R (6.0%), D (4.3%), L (4.0%)
  • 低頻度:Q (0.1%), X (0.2%), Z (0.1%)

💡 実践的なアドバイス

このアプリケーションの復号タブを使って、実際に暗号文を入力しながら解読を試してみましょう。グリフをクリックして文字を入力し、意味のある単語ができるまで試行錯誤してみてください!

覚えておくべきこと:ピッグペン暗号は見た目は複雑ですが、本質的には単純な単一換字式暗号です。グリフをアルファベットに置き換えることができれば、あとは通常の暗号解読手法が使えます。